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離婚を考えている方へ 

ページ番号:0001725 更新日:2025年9月24日更新 印刷ページ表示

離婚の種類と、離婚するときに決めておくこと

離婚の種類

(1)協議離婚(民法第763条)
協議離婚は、夫婦が話し合って離婚に合意し、離婚届を作成して本籍地または住所地の市区町村役場へ提出し、受理されることにより成立します。
※養育費、財産分与などのお金に関する取り決めがある場合は、公証人役場において公正証書(強制執行認諾文言付き)を作成しておくことが大切です。取り決めの約束が守られなかった場合、裁判を経なくても相手の財産を差し押さえることが可能となるからです。

(2)調停離婚
夫婦の話し合いによっては、離婚自体もしくは親権者や養育費、財産分与などに関する合意ができない場合またはそもそも相手が話し合いに応じない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。
調停では、夫婦の言い分をもとに、調停委員が間に入って話し合いを進めていき、双方が合意に至れば調停調書が作成され、離婚が成立しますが、合意に至らなければ調停は不成立となって終了します。
調停を申し立てた人は、調停が成立した日から、原則として10日以内に、調停調書の謄本と離婚届を本籍地または住所地の市区町村役場に提出する必要があります(戸籍法第77条)。
決定した調停条項が守られないときは、家庭裁判所の書記官に連絡すると、履行勧告(家事事件手続法第289条)や履行命令(家事事件手続法第290条)を出してくれます。金銭を支払わない場合などには、裁判を起こさずに相手の財産を差し押さえることが可能となります。

(3)審判離婚
調停が成立する見込みがないときや、離婚そのものには合意しているもののごく一部の条件のみ折り合わない場合などに、裁判官が職権で調停に代わる審判を下し離婚を認める判断をするのが、審判離婚です。
審判には異議申し立てができ、2週間以内に申し立てれば審判はその効力を失います。異議申し立てがなければ、10日以内に審判書と確定証明書を役所に提出し、審判離婚が成立となります。

(4)裁判離婚・和解離婚
裁判離婚とは、夫婦の一方が家庭裁判所に離婚訴訟を起こし、判決によって成立する離婚です。
離婚訴訟の中で、当事者に対し裁判所から和解勧告として、話し合いによる解決が進められることもありますが、ここで夫婦が合意に至れば、和解が成立し、判決を待たずに和解調書が作成され和解離婚が成立します。

離婚するときに決めておくこと

(1)未成年のお子さんがいる場合

  1. 親権者
    親権者は、子どもを守り育て、教育し、子どもの財産を管理することになります。
    子どもの利益を第一に考えて、離婚前によく話しあっておくことが重要です。
    令和6年5月、共同親権(離婚後も父母が共同して親権を行使する制度)を導入する法案が国会で可決されました。令和8年5月までに施行される予定です。
    共同親権を定めた改正法により、協議離婚の際は、父母の協議により父母双方(共同親権)または一方(単独親権)を親権者として指定することができるようになります。共同親権を定めた改正法が施行されるまでは、父母は、離婚に際して、どちらか一人を親権者と定めること(単独親権)が必要になります。
    共同親権を定めた改正法施行前に、単独親権の合意をして離婚しても、後日、共同親権を家庭裁判所に申し立てることも可能となる見込みです。
    親権者とは(法務省ホームページ)<外部リンク>
    共同親権を定めた改正法について(法務省ホームページ)<外部リンク>
  2. 子どもの氏(名字)の変更
    親権者となる方が離婚前の戸籍から出る場合、子どもは自動的に親権者と同じ氏(名字)や戸籍にはなりません。
    子どもの氏(名字)や戸籍を変更するには、「子の氏の変更許可申立書」を家庭裁判所に提出し、許可が出た後で、戸籍の届出が必要です。
    子の氏の変更許可(裁判所ホームページ)<外部リンク>
  3. 養育費
    養育費は、生活費・教育費・医療費など、子どもが自立するまで、その監護や教育のために必要な費用で、子どものためのものです。
    親権の有無に関わらず、父母ともに子どもを育てる責任があり、養育費を分担する義務があります。
    子どもを監護している親は、他方の親から養育費を確実に受け取るために、養育費に関する取り決めをして、公正証書に残しておくことが大切です。
    養育費とは(法務省ホームページ)<外部リンク>
    養育費算定票(裁判所ホームページ)<外部リンク>
  4. 親子交流(面会交流)
    親子交流とは、離婚後に、子どもと離れて暮らす親が定期的・継続的に交流することです。
    親子交流の方法や時期、回数など、子どもが安心して親子交流(面会交流)を楽しめるよう、子どもの年齢や健康状態、生活状況等を考えながら、無理のないよう決めることが大切です。
    子どもの健やかな成長のために、親子交流(面会交流)についても話し合いを行い、取り決めた内容を書面に残すようにしましょう。
    親子交流(面会交流)とは(法務省ホームページ)<外部リンク>

(2)財産分与
財産分与とは、離婚するとき、夫婦が協力して得た財産を公平に分配することです。
財産分与の対象となるものは、現金が最も多く、次に土地や住宅などの不動産、車や家具、債権などの動産になります。
​財産分与について取り決めをしなくても離婚はできますが、離婚後2年を経過すると、請求ができなくなります。
借金などマイナスの財産も対象となります。
財産分与とは(法務省ホームページ)<外部リンク>

(3)年金分割
年金分割とは、離婚した場合に、お二人の婚姻期間中の保険料納付額に対応する厚生年金を分割して、それぞれ自分の年金とすることができる制度です。
夫婦ともに、国民年金被保険者の場合は、対象外です。
年金分割は、離婚後2年を経過すると請求できなくなります。
お早めに、お近くの年金事務所等でご相談ください。
年金分割とは(法務省ホームページ)<外部リンク>
離婚時の年金分割(日本年金機構ホームページ)<外部リンク>

(4)離婚後の戸籍
離婚は、戸籍上、夫と妻がそれぞれ別の籍になることを指しますが、戸籍の筆頭者であるか否かで離婚後の戸籍に大きな違いが出てきます。筆頭者の戸籍に大きな変化はありませんが、筆頭者でない人は、結婚時の戸籍から離れ、親の戸籍に戻るか、新しい戸籍をつくるかを選択することになります。
新しい戸籍をつくる場合は、姓を旧姓に戻すか結婚時の姓を名乗るか決める必要があります。