生ごみ処理機器とは
家庭から出る生ごみを減量化、堆肥化する機器のことで、容器式、電気式の2種類があります。
容器式生ごみ処理
微生物を利用して生ごみを発酵、分解し、肥料化することができる構造のもので、コンポスト容器やEMバケツなどがあります。2個設置して交互に利用すると連続して処理できます。
コンポスト
- 設置場所
・日当たりがよく(温度が高くなる)、排水、風通しのいいところ - 設置方法
・容器を設置する内側を30㎝ほど掘り、コンポストを10㎝ほど埋めて設置する。
(掘り出した土は、水分調整用に使用する)
・まわりから水が浸入しないように注意する。 - 処理方法
・処理容器に生ごみを投入後、土、落ち葉等を振りかける。
・生ごみ10㎝に対して土を1~2㎝程度かぶせる。(水分を調整し、発酵を促進する)
・枯葉、枯草を混ぜて入れると発酵に効果的である。
・1週間に2~3回程度かき起こし、空気を中に含ませる。
・容器が一杯になったらごみの投入をやめ放置する。(夏:2~3カ月、冬:4~6カ月)
強い臭いがなくなったら出来上がりです。広げて1日程度乾燥してからご使用ください。 - 注意点
・生ごみは十分に水切りをする。水分が多いと腐敗し、虫が発生することがある。
・少しでも腐敗すれば、すぐに多めの発酵促進剤(市販品やEMボカシなど)を振りかける。
・4~5日生ごみを入れずにかき混ぜないでいると虫(小ばえやダニ)が発生することがある。
・虫が発生した場合、お湯をかけたり消石灰を使用する。コンポスト用の害虫駆除剤を使用してもよい。
・小さく切って投入すると発酵が早い。
・塩分、油分が多くならないよう注意する。
・表面に白カビが生えても好気性菌であり、人体には無害なので処理を継続しても問題ない。
・畑には、1平方メートル当たり800g~1㎏、プランターには、400g~500gを目安に。
EMバケツ
- 設置場所
・直射日光の当たらない涼しいところ(屋内がよい) - 処理方法
・バケツの底に新聞紙を四つ折りにして敷き、その上にEMボカシを敷く。
(目詰まりを防ぎ、堆肥が濾過される)
・十分に水を切った生ごみを入れ、EMボカシをふりかける。
(生ごみ1㎏に対して20~30g程度を目安に)
・しゃもじなどを使って、生ごみを上から押さえて中に含まれる空気を押し出す。
(コンポストの処理と違い、できるだけ投入した生ごみを空気に触れさせない)
・生ごみと空気がふれるのを防ぐため中ぶたをする。新聞紙を使ってもよい。
・バケツの外ぶたはしっかり閉める。
・発酵液が溜まったら、その都度抜く。
空気に触れると腐りやすいので、できるだけその日に使う。
液肥として1,000~2,000倍程度に水で薄めて、週に一度散布する。
・バケツに約8分目位まで溜まったら発酵させる。(直射日光を避けて密封しておく)
発酵期間は、周囲の温度にもよりますが、夏場で10~15日、冬場で15~20日位
発酵中はガスが発生するので、適当にガス抜きをする。
漬物のようなにおいであれば、ボカシあえ(発酵してできたもの)の出来上がりです。
(長く保管すると腐敗するので注意してください)
・できたボカシあえに土をよく混ぜたものを畑の中に埋め、土をかぶせておく。
数週間後には分解し、堆肥となる。 - 注意点
・ボカシあえは酸性なので、植物の根に触れないようにする。根腐れを起こす場合がある。
・野菜等を作る場合、うねの間を掘ってボカシあえを土とよく混ぜて入れ、土をかぶせる。
・ボカシあえは動物が掘り起こす場合があるので、土を厚めにかけたり、動物が近づけないような対策をとる。
電気式生ごみ処理機
家電メーカーが販売している機器で、微生物の分解作用を利用したバイオ式と、微生物を使わずに電気による温風で生ごみを乾燥し減量させる乾燥式の2つのタイプがあります。
乾燥式
生ごみの主成分である水分(約80%)を温風で乾燥させる。
乾燥中、処理物を除菌し脱臭。体積約7分の1の乾燥処理物になる。
堆肥として利用するには、土に埋め、土の中の微生物に分解させる必要がある。
発酵に1カ月半ほどかかる。
大手家電メーカーはこちらがほとんどです。
電気代 900円前後/月
バイオ式
微生物、特に好気性微生物によって、生ごみ等の有機物を二酸化炭素と水までに分解し、約80%の生ごみの減量ができる。残りの処理物を堆肥として使える。
1次発酵が済んでいるので、2週間ほど経ってから処理物を堆肥として使える。
機種によっては、100%近く分解する製品もあり、ごみ減量のみを目的として利用する場合はこちらがお勧めです。
電気代 200円~900円位/月(機種によってばらつきがあるので購入時にご確認ください)
利点や効果は
- ごみ出しの量や回数が減り、楽になった。
- ごみ袋の使用枚数が減った。
- 堆肥で土が肥える。
気になる点は
生ごみ処理容器
- 臭いや虫が発生することがある。
投入量の調整が必要。
コンポストの場合は、撹拌して処理物を空気に接するようにする。
EMバケツの場合は、生ごみをしゃもじ等で押さえて、処理物の中の空気を押し出し、できるだけ空気に触れさせないようにする。 - 撹拌する手間がかかる。
電気式生ごみ処理機
- 処理機の購入価格が高い。
- 投入量が多いと処理がうまくいかず、臭うことがある。
- 使用中は電気代がかかる。
(乾燥式は冷蔵庫並み、バイオ式は、機種によっては200円/月位のものもある)
値段と販売場所は
- 「生ごみ処理容器」は数千円で、ホームセンターや雑貨店などで販売しています。
- 「電気式生ごみ処理機」は約4万円から7万円程度で、電器店で販売しています。
現在、「もやすごみ」の約20%は生ごみで、4人家族では1日に約800gを出していることになります。生ごみ処理機器を使うと、生ごみ量がほとんど減り、1年間で200㎏以上のごみの減量化につながります。また、処理機器で、堆肥化されたものは、ご自宅の庭や、畑、家庭菜園などに利用でき、化学肥料を使わずに、きれいな花やおいしい野菜、果物などを栽培することができるようです。
皆さんのご家庭でも生ごみ処理機器を使って、生ごみの「減量化」、「堆肥化」に挑戦してみませんか。
市では、市内の店舗で購入された「生ごみ処理機器」の購入補助をしています。
容器式は購入価格の2分の1で2個まで、電気式は購入価格の3分の1(グリーン購入法対象品)または、4分の1(グリーン購入法対象品以外)で1台までとなっています。いずれも限度額が2万円になっています。
容器式の補助を受けて3年を経過している方、または、電気式の補助を受けて5年を経過している方が、再び処理機器を購入される場合は、再度補助が受けられます。
補助金申請時の必要書類(世帯主が申請者になります)
- 家庭用生ごみ処理機器購入補助金交付申請書 (申請書様式(PDF:96.7KB)(Word:36KB))
- 振込口座確認書 (確認書様式(PDF:65.9KB)(Excel:19.7KB))
- 領収書(世帯主宛、内訳に数量を明記)
- 保証書(電気式の場合必要)
※1、2は、環境政策課、各支所地域総務課にあります。
詳しくは、環境政策課または各支所地域総務課へおたずねください。

