◆令和3年度前期(4月~9月)に、1階常設展示室にて展示していた資料をご紹介します。
長与焼

長与焼の三彩筒形花生
三彩筒形花生(さんさいつつがたはないけ)
口径10.6㎝/底径10.8㎝/高さ24.5㎝

長与焼の中でも「長与三彩(ながよさんさい)」と呼ばれる製品の一つで、円筒形に作られた花入れです。伝えられている長与三彩の中では最も大きな部類に属する代表的な作品です。
作成には轆轤(ろくろ)を使用していることから、内外壁に細かい轆轤目が残っています。胴まわりには黄・緑・紺色の釉薬がなめらかにかけられていて、三彩ならではの美しい発色が特徴となっています。

亀山焼

亀山焼(染付猩々宴文大徳利)
染付猩々宴文大徳利(そめつけしょうじょううたげもんおおとっくり)
口径9.0㎝/高台径20.7㎝/蓋付総高41.2㎝

亀山焼の中でもまれにみる大型の徳利で、胴部の左下に「亀山製」の銘(写真右)があります。器形は腰を張り、高台も大きく作った安定感があります。
胴まわりには七人の童子が酒宴に興じる様子が巧みな構図と筆使いを用いて描かれています。扇を持って舞う者、柄杓を持って踊る者など、表情豊かに生き生きとした姿を見せていて絵画的な絵付であることから、実用性よりも床置などとして作られた鑑賞性を感じさせる作品です。

現川焼

現川焼の写真
刷毛地瓜文瓜形鉢(はけぢうりもんうりがたばち)
長径14.0㎝/短径11.1㎝/高台径6.1㎝/高さ3.4㎝

瓜を形どって成形した器の見込みに瓜を描いた変形皿です。図柄は輪郭線を鉄錆で描き、色付けは瓜と花の部分は白土で、葉の部分は緑釉でほどこされています。瓜の絵は口縁を越えて背面まで連続するように表されていて、技巧的です。また、瓜の形は轆轤(ろくろ)びきした丸い皿の口縁部を押さえて変形させたもので、型から抜いて作ったものでなく、こだわりを感じられます。元禄4年~寛延2年頃(1691-1749)の製品です。

参考図書:『現川・長与・亀山展 つかさコレクションによる長崎の陶磁 』(1993 福岡市美術館)

土師野尾焼

土師野尾の写真
三耳付葉茶壺(さんじつきはちゃつぼ)
口径10.4㎝/底径14.3㎝/胴径25.0㎝/高さ32.0㎝

肩三方に耳を付けられている葉茶壺です。叩きの技法により成形されており、内面には叩き道具による跡が青海波(せいがいは)文様状に残っているほか、腰まで鉄釉を施されていて重厚感を醸し出しています。唐津系陶器の中でも、その発色から「黒唐津」と呼ばれる焼き物の一群であり、珍重されています。16世紀後半の製品です。

参考図書:『長崎の陶磁』(1988 佐賀県立九州陶磁文化館)

現川焼

現川焼の写真2
刷毛地水仙文輪花鉢(はけぢすいせんもんりんかばち)
口径17.6㎝/高台径8.8㎝/高さ3.9㎝

水仙を片側に寄せ、充分な余白を空けた表現を施した輪花鉢です。器形は複雑で巧緻な口縁部のつくりに特徴があります。上方から見ると六弁花のような輪郭を作るのに刷毛目、変形、切除加工など様々な工程が必要ですが、これらはまだ胎土が十分に乾燥していない時点でおこなわれています。胎土が柔らかいうちに複雑な成形加工を形跡を残さず、すばやく手際よくおこなう技法は、現川焼の大きな特色であると言えます。水仙の図柄は、刷毛目の地の上から輪郭を鉄錆で描き、内側を白土と緑釉で埋めて表しています。

参考図書:『現川・長与・亀山展 つかさコレクションによる長崎の陶磁 』(1993 福岡市美術館)

亀山焼

亀山焼の写真
染付四君子文角瓶(そめつけしくんしもんかくびん)
長径8.2㎝/短径8.1㎝/高台径6.9㎝×6.9㎝/全高12.7㎝

茶心壺と呼ばれる煎茶に用いる茶入れで、四角い胴のそれぞれの面に竹、菊、蘭、牡丹を表しています。胎土が乳白色を帯びているため、白磁の釉調は淡いベージュ色を呈しています。また特徴の一つとして、濃淡の調子を活かした「濃(だ)み」の技法により、精緻な描法で丁寧に描かれていることが挙げられます。写真右のように底は四角く一段低くくぼめて作っていて、中央に「亀山製」の銘を記しています。

参考図書:『現川・長与・亀山展 つかさコレクションによる長崎の陶磁 』(1993 福岡市美術館)

現川焼

現川焼
打刷毛地片身替藤文隅切四方皿
(うちはけぢかたみがわりふじもんすみきりよほうざら)
長径17.8㎝/短径17.7㎝/高台径10.7㎝/高さ5.0㎝

片見替りの刷毛目を地として、藤の花をあらわした角皿です。
また、器形は見込みを丸みをもたせた、なだらかな曲面につくり、四方を垂直方向に切り落とした、現川では定型的な皿です。図柄は輪郭線を鉄錆で描き、藤の花弁を白土で色付けし、葉の一部に緑釉を点じています。
製作は元禄4年~寛延2年頃(1691-1749)です。

参考図書:『現川・長与・亀山展 つかさコレクションによる長崎の陶磁 』(1993 福岡市美術館)

長与焼


三彩蓋付碗(さんさいふたつきわん)
口径11.6㎝/高台径5.8㎝/高さ8.3㎝

ねじり花風に三彩を施した蓋付碗です。形状は高く大振りに作られた高台に特徴があります。全体的に薄手に作り、釉薬には微細な貫入が発達しています。身・蓋とも高台の内には黄褐色の釉薬を施しています。施釉・成形ともにきわめて丁寧に作られています。

参考図書:『現川・長与・亀山展 つかさコレクションによる長崎の陶磁 』(1993 福岡市美術館)

現川焼


現川焼
打刷毛地芦雁泊舟文隅切四方皿(蛍手)
(うちはけぢろがんとまりぶねもんすみきりよほうざら(ほたるで))
長径16.4㎝/短径16.1㎝/高台径9.0㎝/高さ4.4㎝

斜めに打たれた刷毛目を地に、芦辺の泊り舟と飛来する雁をあらわし、蛍手の技法を加えた角皿です。蛍手とは現川に特有の技法で、器の背面に丸く白土を点じた後、中心を竹筒のようなもので吹いて薄くし、ぼかしをかけたような効果を出すものです。(写真右下)
波を暗示する刷毛目を背景とする泊り舟の文様と、夕闇に浮かび上がる蛍の光を思わせる文様との対比が、濃厚な叙情的雰囲気を感じさせる製品です。
製作は元禄4年~寛延2年頃(1691-1749)です。

参考図書:『現川・長与・亀山展 つかさコレクションによる長崎の陶磁 』(1993 福岡市美術館)

長与焼


長与焼
染付草文碗
(そめつけそうもんわん)
口径12.6㎝/高台径6.4㎝/高さ7.5㎝

簡略な染付花文様をほどこした飯碗です。ともに内面に「寿」のくずし字が書かれています。波佐見焼の「くらわんか茶碗」に類似した製品です。
製作は寛文7年~安政6年頃(1667-1859)です。

参考図書:『昭和63年度企画展 長崎の陶磁』(1988 佐賀県立九州陶磁文化館)

お問い合わせ
諫早市美術・歴史館
〒854-0014 長崎県諫早市東小路町2-33
電話番号:0957-24-6611
ファクス:0957-24-6633

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